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阿弥陀ケ滝

(あみだがたき)

雄大な滝の姿と神秘的な雰囲気

岐阜県郡上市白鳥町にある阿弥陀ヶ滝は、落差約60メートルの壮大な滝で、日本の滝100選にも選ばれています。緑豊かな自然の中に佇むその姿は、見るものを圧倒し、古くから人々に親しまれてきました。滝壺の近くまで遊歩道が整備されており、訪れる人々はその迫力ある景観を間近で楽しむことができます。

阿弥陀ヶ滝の名前の由来

阿弥陀ヶ滝の名前は、室町時代の天文年間に由来します。当時、白山中宮長瀧寺の僧が護摩修行を行っている最中に阿弥陀如来が現れたと伝えられ、その出来事から「阿弥陀ヶ滝」という名前が付けられました。この滝はまた、葛飾北斎の浮世絵「諸国瀧廻り」で描かれたことでも有名です。

壮大な景観と四季折々の魅力

阿弥陀ヶ滝は、長良川の源流に近い郡上市白鳥町に位置し、落差約60メートルの壮大な景観を誇ります。海地方で最も有名な滝の一つとして知られており、「日本の滝100選」や「岐阜県の名水50選」に選ばれています。

滝の北側には昼でも暗い洞窟があり、その洞窟で修行していた道雅法師が阿弥陀如来を見たという伝説が残っています。滝の水は透明度が高く、朝日を背にすると水煙の中に自分の影が映り、その周りが虹色に縁取られることがあります。この光景は、訪れる人々に自分が阿弥陀さまになったかのような気分を味わわせます。

四季を通じて楽しめる風景

阿弥陀ヶ滝は四季を通じて様々な表情を見せます。厳冬期には滝が氷結し、春には新緑、秋には紅葉が楽しめます。夏でもひんやりとした空気が漂い、清涼感あふれる別天地となります。これにより、奥美濃の景勝地として多くの観光客を引き付けています。

阿弥陀ヶ滝の歴史

阿弥陀ヶ滝の歴史は古く、722年(養老6年)に白山を開山した泰澄により発見され、「長滝」と名付けられました。戦国時代の天文年間には、白山中宮長滝寺の道雅法師が洞窟で護摩修行を行っていた際に阿弥陀如来が現れたという伝説があります。このことから、「阿弥陀ヶ滝」と呼ばれるようになりました。

阿弥陀ヶ滝の見どころ

阿弥陀ヶ滝の周辺には、滝の名の由来となった阿弥陀如来を祀る阿弥陀堂や、明治から昭和初期にかけての俳人花ノ本聴秋が詠んだ歌碑があります。また、滝の北側には洞窟があり、かつては長滝寺の僧が修行を行ったと伝えられています。滝を訪れる際には、これらの見どころもぜひ見逃さないようにしましょう。

葛飾北斎と阿弥陀ヶ滝

阿弥陀ヶ滝は、その壮観な景観から多くの芸術家に影響を与えました。特に、江戸時代の浮世絵師である葛飾北斎が描いた「諸国瀧廻り」は有名で、彼の作品によってこの滝は広く知られるようになりました。北斎の描いた巨大な薬玉のような情景は圧巻で、多くの人々に感動を与え続けています。

自然の恵みと阿弥陀ヶ滝

阿弥陀ヶ滝の水は、白山の雪解け水が長良川へと流れ込む過程で生まれるものです。この清らかな水は、かつて修行者たちが身を清めるために利用されました。滝の水は現在でも名流水として知られ、特に夏には流しそうめんが楽しめる場所として人気があります。

阿弥陀ヶ滝と郡上おどり

阿弥陀ヶ滝は、郡上おどりの歌詞にも登場します。歌詞には「見たか聞いたか阿弥陀ヶ滝の 滝の高さとあの音を」や「滝をみるなら阿弥陀ヶ滝よ 滝のしぶきに虹の橋」といったフレーズがあり、この滝の魅力を広く伝えています。滝の周辺を散策しながら、これらの歌詞を思い浮かべると、より一層楽しむことができるでしょう。

訪れる際のポイント

阿弥陀ヶ滝を訪れる際には、滝へ向かう遊歩道を散策し、滝壺近くまで足を運んでその迫力を体感することをお勧めします。特に早朝には、滝の前に立つと自分の影が水煙の中に映し出され、その周りが虹色に縁取られる神秘的な光景を見ることができます。また、滝の周辺には飲食店や土産物店もあり、地元の名物を楽しむことができます。

Information

名称
阿弥陀ケ滝
(あみだがたき)

郡上八幡・美濃加茂

岐阜県