縁起の良い名前と富士山形の断面
からすみの名前の由来には諸説ありますが、子宝の象徴とされる縁起物の「からすみ」に形を似せて作られたという説が有力です。子どもの健やかな成長や幸せを願う、祝いの菓子として受け継がれてきました。
菓子は全体的に細長い棒状で、食べる際には包丁で適当な幅に切り分けます。特徴的なのは、切った断面が富士山のような形になっていることです。見た目にも個性があり、桃の節句を彩る伝統菓子として親しまれています。
さまざまな味わいを楽しめるからすみ
からすみには、基本の生地に使う砂糖や、練り込む素材によってさまざまな種類があります。
白砂糖を使った白からすみ
白砂糖で甘みを付けた、シンプルで優しい味わいが特徴です。
黒糖を使った黒からすみ
黒糖ならではのコクと風味を楽しめる種類です。
木の実や野草などを使ったからすみ
落花生やクルミを練り込んだもののほか、紅芋やよもぎを使った種類もあります。素材ごとに風味や色合いが異なり、食べ比べる楽しみもあります。
桃の節句とともに受け継がれる伝統
東濃地方のからすみは、季節の行事を大切にする地域の文化を今に伝える和菓子です。子どもの成長を願う桃の節句に用いられ、家庭や地域で親しまれてきました。
中津川市や恵那市などを訪れた際には、ぜひ地元の和菓子店などで探してみてください。富士山形の美しい断面と素朴な甘さを味わいながら、東濃地方ならではの食文化に触れることができます。