瑞浪市陶磁資料は、岐阜県瑞浪市に位置し、美濃焼に関する多くの情報を提供する博物館です。1980年(昭和55年)4月に東濃西部広域行政事務組合によって「東濃西部歴史民俗資料館・瑞浪陶磁資料館」として開館しました。その後、2007年(平成19年)に瑞浪市に移管され、現在の名称である「瑞浪市陶磁資料館」となりました。
この資料館では、古代から現代までの美濃焼や、明治以降に使用された陶磁器の生産用具や機械などが展示されています。年間に数回の企画展や特別展も開催され、訪れるたびに新しい発見があります。また、作陶や絵付けの体験教室も行われており、実際に手を動かして陶芸を楽しむことができます。陶磁器や焼き物が中心の資料館である一方で、歴史民俗に関する調査研究も行っており、その成果も展示されています。
瑞浪市陶磁資料館の収蔵資料の中でも特に重要なものとして、明治から昭和40年代にかけて陶磁器の生産に使用された用具2983点と製品850点があります。これらの資料は、2016年(平成28年)に「美濃の陶磁器生産用具及び製品」として国の登録有形民俗文化財に登録されました。これにより、瑞浪市陶磁資料館は国内外から注目される貴重な資料を保管する施設となっています。
瑞浪市陶磁資料館は、瑞浪市民公園の一画に位置しており、自然豊かな環境の中で陶磁器の歴史に触れることができます。施設内には常設展示室と加藤孝造展示室があり、多彩な展示が行われています。
常設展示室では、美濃焼の歴史やその技法に関する展示が行われています。美濃焼の発展過程を時代ごとに詳しく紹介しており、訪れる人々にその魅力を伝えています。
加藤孝造展示室では、美濃焼に関連する特定のテーマに焦点を当てた展示が行われています。特に、加藤孝造氏の作品やその制作過程について詳しく知ることができる貴重なスペースです。
瑞浪市陶磁資料館は、美濃焼に関する知識を深めるだけでなく、実際に体験することでその魅力を肌で感じることができる施設です。歴史や文化に興味のある方、陶芸に挑戦してみたい方にとって、必見の場所となっています。