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きくいも

(菊芋)

豊かな漬物文化を伝える。健康食としても注目

いもの切り口の模様が菊の花に似ていることから「きくいも」と呼ばれる。キク科ヒマワリ属の多年草で、塊茎を食用とする。岐阜県では、恵那市を中心に栽培され、11月が収穫時期となる。主に漬け物(味噌漬け、粕漬け等)にされ、シャキシャキとした食感が好評である。最近きくいもが含む多糖類のイヌリンが血糖値を下げるということで注目され、研究が進んでいる。岐阜県では、地域の漬物文化を継承する「飛騨・美濃伝統野菜」と指定して、生産を推奨している。 

旬     11月

キクイモは独特の甘味と香り、歯触りがあり、その特異な味わいが全ての人に好まれるわけではありません。しかし、皮を剥いてから酢漬け、醤油漬け、かす漬け、煮物などにすると、その味が一層引き立ち、特に各種の漬物に適しています。

岐阜県恵那市岩村町では、1987年頃から砂地が栽培に適していたことから本格的な栽培が始まりました。この地域では、菊芋の味噌漬けや粕漬けが名物として親しまれています。日本国産のキクイモは、ショウガのようなゴツゴツした外観で、市場では「トッピナンポ」と呼ばれています。

主に食用するキクイモの塊茎には、主成分として炭水化物が含まれており、その大部分は難消化性多糖類であるイヌリンという食物繊維です。生の菊芋には通常、15%から19%のイヌリンが含まれています。通常の芋とは異なり、キクイモにはほとんどデンプンが含まれていません。少量のタンパク質とアルカロイドも含まれており、イヌリンの含有量は晩秋に最高になります。

イヌリンはキク科植物に特有の貯蔵多糖類で、デンプンとは異なり温水に溶けます。消化によってオリゴ糖の一種であるキクイモオリゴ糖(イヌロオリゴ糖)に変化し、腸内環境を整えて消化吸収を向上させます。また、血糖値の上昇を抑え、糖尿病予防にも良いとされています。

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きくいも
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