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高山陣屋

(たかやまじんや)

全国で唯一現存する郡代・代官所

陣屋とは江戸時代に郡代・代官が治政を行った場所を指します。御役所や郡代(代官)役宅、御蔵などが含まれます。飛騨代官は江戸幕府が飛騨国を直轄領として管理するために設置した代官所で、飛騨郡代役所(陣屋)です。安永6年(1777年)に飛騨郡代に昇格し、関東・西国・美濃に次ぐ幕府の重要な直轄領となりました。幕末には全国に60余りあった郡代・代官所の中で、当時の建物が残っているのは高山陣屋だけです。

大門や郷倉、天朝御用の看板を残し、現在は郷土博物館となっています。内部には江戸時代の歴史資料などが展示されています。表門の手前では毎日朝市が開催されており、高山市内では宮川朝市と並び「陣屋朝市」として親しまれています。

歴史

高山陣屋はもともと飛騨高山藩主金森氏の所有する下屋敷でしたが、1692年(元禄5年)に幕府が飛騨を直轄領とした後、伊奈忠篤らによって整備され、代官所として使用されるようになりました。1777年(安永6年)以降は郡代役所となりました。

明治維新後は筑摩県の高山出張所(後に岐阜県高山支庁)庁舎として使用されました。1929年(昭和4年)に国の史跡に指定されましたが、様々な公共機関の事務所として利用され続けました。

戦後も県事務所として使用されましたが、1969年(昭和44年)に県事務所が移転した後、現存する唯一の陣屋として文化財として保存される方針が示されました。

1996年(平成8年)3月には、1830年(天保元年)の絵図を基に約20億円をかけて蔵番長屋、郡代役宅、奥座敷などがほぼ江戸時代の状態にまで復元されました。

現存建物

郡代役所の部分(玄関、吟味所、御役所、大広間など)は1816年(文化13年)に改築されました。

敷地内の土蔵は、元々慶長年間(1600年前後)に高山城内に建設され、1695年(元禄8年)に現在地に移築されたものです。屋根は熨斗葺(のしぶき)、柿葺(こけらぶき)、石置長榑葺(いしおきながくれぶき)などの板葺きで、これは飛騨が雪国であり木材の生産地でもあったためです。瓦は雪で損耗しやすいのに対し、木材は入手が容易でした。

Information

名称
高山陣屋
(たかやまじんや)
リンク
公式サイト
住所
岐阜県高山市八軒町1丁目5番地
電話番号
0577-32-0643
営業時間

3月~10月 8:45~17:00
11月~2月 8:45~16:30

定休日

年末年始(12月29日、31日、1月1日)

料金

個人 440円
高校生以下 無料

駐車場
専用駐車場なし
アクセス

高山駅から徒歩で10分

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