岐阜県揖斐川町にある藤橋城・西美濃プラネタリウムは、その名の通り、プラネタリウムが城郭風の建物に収まっているというユニークな施設です。美しい星空を映し出す最先端の設備と、地域の歴史を伝える展示が融合し、大人から子供まで楽しめる複合文化施設となっています。外観が三層四階建ての近世城郭風であり、全国的にも珍しい「お城のプラネタリウム」として、平成元年(1989年)10月にオープンしました。
館内にはプラネタリウムの他、星や宇宙に関する資料や物品、旧藤橋村に関連した資料が展示されています。特に注目すべきは、プラネタリウム投映機「メガスター2B」で、1000万個の美しい星空を映し出します。このプラネタリウムで体験する星空は、本物以上の美しさと感動を提供します。
藤橋城・西美濃プラネタリウムは3層4階建ての近世日本城郭を模した外観が特徴です。しかし、その内部は最新鋭のプラネタリウム設備を備えています。光学式の「メガスターⅡB」とデジタル式の映像システムを併せ持ち、満天の星空と宇宙空間を自在に飛び回る演出が楽しめます。
藤橋城は、1989年に旧藤橋村が建設したプラネタリウムで、外見を彦根城に似た天守風にし「藤橋城」と名づけられました。この城は4階建てで、1階がプラネタリウム、2階が星の展示室、3階が旧藤橋村の歴史と民俗の展示(甲冑も展示)、4階が展望室となっています。
藤橋城付近には、かつて「杉原砦」と呼ばれる砦があったとされています。南北朝時代、この地は美濃国から越前国、近江国に抜ける戦略上重要な場所であり、南朝側の新田義貞が北朝側の土岐氏に対抗して砦を建設したと伝えられています。しかし、廃砦時期は不明で、現在の藤橋城の場所に砦の痕跡は全く残っていません。
この地の住人である杉原家盛(杉原六郎左衛門家盛)は、後に豊臣秀吉の正室であるねねの出身家として知られています。杉原家は、この地域の歴史に深く関わっており、南朝勢力の砦が存在していた事実もありますが、築城時期にはいくつかの矛盾が見られます。
館内では、星や宇宙に関する資料の他、旧藤橋村の歴史や民俗資料も展示されています。特に甲冑の展示は訪れる人々に歴史の深さを感じさせます。また、4階の展望室からは、揖斐川町の美しい景色を一望でき、訪れる人々に癒しのひとときを提供します。
藤橋城・西美濃プラネタリウムは、2021年5月30日にテレビ朝日系列の「ナニコレ珍百景」で紹介され、多くの人々にその存在が知られるようになりました。この番組での紹介により、一層の注目を集め、訪れる人々も増加しました。
藤橋城・西美濃プラネタリウムは、岐阜県揖斐郡揖斐川町鶴見に位置しており、車や公共交通機関でのアクセスが便利です。館内の見学やプラネタリウムの利用については、事前に公式サイトで確認することをお勧めします。
藤橋城・西美濃プラネタリウムは、その独特な外観と最新鋭のプラネタリウム設備で、多くの人々に感動と学びを提供しています。歴史的な背景や地域の文化を感じながら、美しい星空のもとでゆったりと過ごす時間は、訪れる人々にとって貴重な体験となるでしょう。是非一度、訪れてみてください。