岐阜県 » 岐阜市・大垣・関ヶ原

水まんじゅう

(みず)

清らかな水が育んだ、見た目も涼やかな夏の風物詩

古くから「水の都」と親しまれてきた岐阜県大垣地方の銘菓。美濃十万石の城下町として栄えた大垣は美味しく豊かな地下水に恵まれ、市内各所に清らかな湧き水がみられた。明治時代の初め、その名水を使った名物をと誕生したのが水まんじゅうだ。名水で溶かした葛とわらび粉の生地に上品でなめらかなこしあんを包む。ぷるぷるの透明の皮がなんとも涼やかな、大垣の夏の代名詞とも言える和菓子。氷水をいれたガラスの器で食べるのが定番。5月の大垣まつりに合わせ、市内の和菓子店の軒先に水舟付きの屋台が登場。名水の中に並ぶ水まんじゅうは涼香を誘う色のお猪口に入り、注文すると目の前でひっくり返して供される。水まんじゅうづくりが体験できる教室なども開かれ、大垣の夏に欠かせない風物詩となっている。名水めぐりとともに、水まんじゅうの食べ歩きも楽しんでみては?

「水まんじゅう」は、くず粉とわらび粉で作った生地であんを包んで、井戸水で冷やしたまんじゅうです。明治時代に誕生し、大垣の水の都では井戸舟を利用して野菜や果物を冷やしていたことから、夏に食べる冷たいお菓子として開発されました。初期はくず粉のみを使用していましたが、くず粉は水に溶けやすく硬くなりやすい性質がありました。そこで、水に強いわらび粉を混ぜることで、もっちりとした食感の水まんじゅうが完成したと伝えられています。

水まんじゅうは、菓子店の店頭で水槽に入ったおちょこに入れられて冷やされ、夏の到来を告げる風物詩となっています。販売期間は各店舗によって異なりますが、一般的には4月から9月頃までが一般的です。

水まんじゅうの製造方法は、くず粉に水に強いわらび粉を混ぜ、柔らかく炊き上げた生地の中にこしあんを包み、陶器のおちょこに流して蒸し、固めて作ります。冷たい地下水で冷やす工程が特徴的です。

  主な伝承地域:大垣市
  主な使用食材:くず粉、わらび粉、小豆

Information

名称
水まんじゅう
(みず)

岐阜市・大垣・関ヶ原

岐阜県