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伊奈波神社

(いなば じんじゃ)

美濃国三宮として崇敬される伊奈波神社

古くは美濃国(みののくに)三宮として知られ、1900年以上の歴史を持つ由緒ある神社です。主祭神は五十瓊敷入彦命で、境内には壮大な楼門、拝殿、本殿などが建ち並び、厳かな雰囲気を醸し出しています。

4月の第1土曜日には岐阜まつりが行われ、市内を練り歩いた山車や神輿が次々に集まります。岐阜まつりの頃には数百本の桜がちょうど見ごろとなり、大勢の行楽客で賑わいます。元旦には午前零時を迎える前から長蛇の列ができるほどの参詣スポットで、岐阜市で最も多い参拝客が訪れます。

歴史と創建

伊奈波神社は、景行天皇14年に武内宿禰が稲葉山北西の椿原(現在の岐阜公園内の丸山)に五十瓊敷入彦命を祀ったのが始まりとされています。壬申の乱の際には天武天皇が戦勝を祈願したと伝えられています。

天文8年(1539年)、斎藤道三が稲葉山に稲葉山城を築城する際、現在地に遷座し、その地にあった物部十千根命を祀る物部神社を合祀しました。その後も、岐阜の総産土神として篤い崇敬を受け、明治6年には県社に列格し、昭和14年には国幣小社に昇格しました。戦後の昭和27年7月には岐阜県神社庁より県神社庁長参向指定神社(金幣社)の指定を受けています。

『延喜式神名帳』には「伊奈波神社」の社名は記されていませんが、小社として「物部神社」の社名があり、これが当社に合祀された物部神社であるとされています。また、当社自体が式内・物部神社であるという説もあります。『美濃国神名帳』には「正一位 伊奈波大神」「従五位下 物部明神」と記載されています。

2015年には、「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜の構成文化財として日本遺産に認定されました。

祭神

伊奈波神社の主祭神は、垂仁天皇の第一皇子でこの地の開拓神である五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)です。その他にも、妃の淳熨斗媛命(ぬのしひめのみこと)、母の日葉酢媛命(ひばすひめのみこと)、外祖父の彦多都彦命(ひこたつひこのみこと、稲葉国造の祖)、臣下の物部十千根命(もののべのとちねのみこと)を配祀し、これらの神を伊奈波大神と総称しています。

建造物と施設

明治24年の濃尾地震により殿宇は焼失しましたが、翌年本殿を復興し、その後昭和4年から昭和15年にかけて二本松孝蔵の設計により現在の社殿が建造されました。

鳥居(一の鳥居、二の鳥居)、遥拝所
神橋
楼門、神門
拝殿、幣殿、本殿(本殿は入母屋造りで五柱の神様がお祀りされています)
社務所、参集殿、西館
水月亭(茶室)
境内社:黒龍神社、須佐之男神社(津島神社)、岐阜東照宮、和歌三神社、松尾神社
境外摂社:丸山神社(丸山)

年中行事と祭礼

2月3日には節分祭が行われ、9時から20時には節分特別祈祷が、18時からは節分手筒煙火奉納が行われます。4月5日には、金神社・橿森神社と共同で岐阜まつりが行われ、市内を練り歩いた山車や神輿が集まります。

Information

名称
伊奈波神社
(いなば じんじゃ)
リンク
公式サイト
住所
岐阜県岐阜市伊奈波通1丁目1

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