藤橋歴史民俗資料館は、岐阜県揖斐郡揖斐川町にある博物館です。旧藤橋村内の茅葺木造民家を移築し、昭和61年に全棟オープンしました。5棟それぞれに建て方の特徴があり、民具の展示と併せて山村の生活の資料館となっています。
藤橋歴史民俗資料館は、緑に囲まれた鶴見地区に位置しており、移築・復元されたかやぶき民家5棟が目印です。250年以上前に建てられた家屋もあり、各棟ごとに展示テーマが設定されています。実際に使われていた品々も展示されており、往時の生活をしのぶことができます。訪れる人々は、穏やかな景色に包まれながら、過去の生活を振り返ることができます。
藤橋歴史民俗資料館は、地方自治法第244条の2の規定に基づき設置された揖斐川町の博物館の一つです。旧藤橋村の歴史民俗に関する資料の保管展示を目的としています。建物は江戸中期から明治中期に建築された藤橋村の茅葺民家5戸を移築したものであり、建築当時の状態に復元されています。
昭和50年代後半、徳山ダムと杉原ダムの建設計画により、藤橋村の住民が次々と移転し、茅葺屋根の空き家が増加しました。藤橋村はこれらの貴重な民家・民具を残すため、民家を移築し資料館の建設を計画しました。鶴見地区の民家3戸を移築し、1984年(昭和59年)7月27日に藤橋村歴史民俗資料館として開館しました。その後、1986年(昭和61年)に鶴見地区の民家1戸と横山地区の民家1戸を移築しました。
2005年(平成17年)には旧揖斐川町、谷汲村、久瀬村、春日村、坂内村、藤橋村が合併し、新揖斐川町が発足したことに伴い、藤橋歴史民俗資料館に改称されました。
藤橋歴史民俗資料館の建物のうち、3号棟は旧庄屋の宮川家の住宅であり、宝暦10年(1760年)の墨書材が残されていることから、宝暦10年以前の建築と推測されています。展示物は主に徳山ダム、杉原ダムで水没した鶴見地区と東杉原地区の民家から収集された民具が中心です。一部の展示物は藤橋城の3階に展示されています。
藤橋歴史民俗資料館は、山村の歴史と文化を深く知ることができる貴重な場所です。実際に移築された茅葺民家を見学しながら、当時の生活を肌で感じることができます。都会の喧騒から離れて、自然と歴史に触れるひとときを過ごしてみませんか。