概要
関ヶ原鍾乳洞は、玉倉部の清水の上流に位置しています。この清水は、日本武尊が伊吹山の荒神の毒気にあたり、朦朧とした状態で下山した後に水を飲み、体力を回復したと伝えられています。古事記では「居醒の清水」、日本書紀では「居醒の泉」として記述されています。
1968年(昭和43年)に岩倉山鍾乳洞として関ケ原町の天然記念物に指定された後、観光鍾乳洞として整備されました。鍾乳洞の全長は518メートルで、段差はほとんどなく、舗装されています。洞内の平均気温は約15℃です。また、鍾乳洞内からはウミユリなどの化石が発見されています。
鍾乳洞内の湧き水にはニジマスが放流されており、この湧き水は枯れてしまった玉倉部の清水に導水路を通じて流れ込んでいます。
見どころ
玉華殿:天井から無数の鍾乳石が降り注ぐ、まるで宝石箱のような空間です。
巨人の足:巨大な足の形をした鍾乳石で、思わず見上げてしまう迫力があります。
昇竜の間:天井から伸びる鍾乳石が昇竜のように見えることから名付けられた空間です。
ウミユリの化石:かつて海だったことを示す貴重な化石です。
屏風岩:まるで屏風のように平らな壁状の鍾乳石です。
ニジマスの群れ:鍾乳洞内の湧き水に放流されたニジマスが悠々と泳ぐ姿を見ることができます。